サラリーマンのための、超初心者向け所得税・住民税講座


多くのサラリーマンにとって、所得税・住民税は負担しながら、あまり身近な存在ではないと思います。給与の額面金額から天引きされる(源泉徴収)ため、自ら納税している感覚が希薄だからです。これを書いている私も22歳の新卒で日本ユニシスというIT系の会社に入り、サラリーマンとして10年間修行させて頂いておりました。この間、お給料の額にはもちろん興味ありましたが、天引きされるお金の計算に関するカラクリには殆ど興味がありませんでした。

ただ、これからの日本では所得税・住民税や社会保険料など、いわゆる給与天引きされているお金のカラクリを知っておくことは結構重要だと思います。というのも、これからの国の施策で確実視されているものには、所得税などの控除の廃止or減額や、社会保険料のアップがあるからです。

給与天引きされているお金にはいくつかの種類があります。項目としては、
・税金(所得税、住民税)
・社会保険料
・雇用保険料

の3つがこれに該当します。給料をもらっているサラリーマンは、まずはじめに給料から保険料などが控除されて、その控除された金額(課税所得)に対して所得税と住民税が課税されます。それではどういうカラクリで計算されるのか?を書いていきます。

所得税

サラリーマンに課税される所得税は、1月から12月までのトータルの収入に対してかかります。しかし、収入に対して直接税金が課税される分けではなく、以下のような計算の流れで所得税額が決まります。

所得税額=(収入-給与所得控除額-所得控除)×税率-税額控除

「収入」とは、額面年収です。「給与所得控除」とは、会社員の必要経費のようなものです。「所得控除」とは、生命保険料控除や配偶者控除といったような納税者の事情を考慮して税の負担が軽減されるものです。計算式から分かるように、会社員の給与にかかる所得税は、「収入」に直接掛かるものではありません。
「収入」から「給与所得控除」と「所得控除」が引かれた後、税率を掛けることで計算されます。またその後、「税額控除」といって更に納税額が軽減できるケースもあります。ちなみに、ご自身の額面年収は、年末調整や退職時に勤務先から発行される源泉徴収票の「支払金額」という欄で確認できます。

<所得税早見表> 出典:国税庁ホームページ


サラリーマンの場合、給与に加算して支払われる手当などは、非課税項目なので収入に含まれません。そして生命保険料控除や損害保険料控除、配偶者控除なども天引きされている所得税金額には反映されていません。つまり、毎月天引きされている所得税額は概算なんです。これを調整する役割を持つのが「年末調整」というわけです。「所得控除」というのは多ければ多いほどサラリーマンにとってはいいですが、今は配偶者控除、生命保険料控除、医療費控除など……14種類あります。

住民税

住民税は、地域社会の費用を住民に分担してもらう、という性格の税金です。一般的には市町村民税(23区では特別区民税)と道府県民税(東京都では都民税)の総称が住民税です。ですので、所得税が国税であるのに対して住民税は地方税です。ということで、住んでいる場所によって、住民税の額は違います。住民税は大きく個人住民税と法人住民税に分かれます。

さて、個人住民税には幾つかの種類がありますが、給与天引きされるものとしては前年の所得金額に応じて課税される「所得割」と所得金額にかかわらず定額で課税される「均等割」があります。
・均等割・・・所得金額にかかわらず定額で課税
・所得割・・・前年の所得金額に応じて課税
専業主婦や学生のように所得のない人や生活保護を受けている人、前年の所得が一定金額以下の人などは原則非課税です。

所得割は、前年の1月から12月までの1年間の所得を基準に税額が計算されます。具体的には、所得金額に住んでいるところの税率を掛けて、税額控除を引きます。

所得割額=(前年の総所得金額等-所得控除額)×税率-税額控除額

サラリーマンですと年末調整の時期に所得の証明書として源泉徴収票が発行されますが、この内容が勤務先から各住所地の市区町村に送られます。そしてこの所得データをもとに、住民税の課税額が計算されます。職場で住民税額のお知らせを受け取ったことはありませんか?それが、コレです。

実際に計算してみよう!

とまあここまで書いてきて難ですが、ハッキリ言って所得税と住民税の計算はムズカシイです。どれくらいムズカシイかというと、FP技能士1級の問題になるくらいムズカシイです。ということで、理屈では理解できても、どうしても敬遠される傾向にあります。そこで、誰でもご自身の給与天引き額がどれくらいになるかを簡単に試算が出来るツールは無いものか・・・、と思ったら、ありました!かなり素晴らしい!社会保険料の計算も出来ちゃう試算ツールです。

これで試算(配偶者控除のみ有りで計算)すると、毎年の所得税+住民税の課税額(概算)は・・・、
年収500万円だと・・・、452,500円(9.1%) 社会保険料込みだと、1,027,750円(20.6%)
年収1000万円だと・・・、1,697,200円(17.0%) 社会保険料込みだと、2,673,876円(26.7%)
年収2000万円だと・・・、5,586,200円(27.9%) 社会保険料込みだと、6,768,734円(33.8%)

如何でしょうか。このように見てみると、年収が上がっていくにつれて給与天引きされる額が増えていくのがよくわかると思います。ちなみに、これは平成24年7月時点での計算です。平成25年1月1日から平成49年まで(!)、復興所得増税として2.1%の増税が決まっています。

給与天引きされているからいいや・・ということではなく、いま法案となっている所得税の増税や社会保険料アップなどは、このようにサラリーマンの手取り・行く末は生涯賃金が幾らもらえるかに直結する大問題なのです。その意味では、知らないことこそ物凄いリスクになりかねません。税金と社会保険料については、知らない人は文字どおり一生損します。知らなかった人は、今からでも遅くないので、少しでも興味もって新聞やニュースを見てはいかがでしょうか。

カテゴリー: ファイナンス, 社会保険 パーマリンク

1 Response to サラリーマンのための、超初心者向け所得税・住民税講座

  1. 匿名 のコメント:

    カッコいい!興味をそそります

匿名 にコメントする コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です