全国民に関係する、本当に大切な公的年金の話し


日本の人口構造が大きく変わって、超高齢化社会が来るということを書きました

今世紀、人口が明治維新後並みに

こういった人口構造の変化が国の年金制度にもたらす影響が大変だと言われますが、具体的には何が問題なのでしょうか。これまでは65歳から年金がもらえましたが(金額は減りますが60歳からもらうことも可能)、将来は支給開始が70歳とか75歳とかに引き上げられる可能性があります。

ご理解頂くために、なるべく単純に書きます。
年金制度には大きく分けて、「積立方式」と「賦課方式」との2つの方式があります。

そして、日本の年金制度は「賦課方式」を取っています。
これこそが、今後の日本の人口構造にとっては最悪の仕組みなのです。

ではそれぞれについて説明します。

(1)積立方式
これは自分が将来受け取る年金を自分で積み立てておく方式です。
分かりやすいですね。例えば20歳から60歳まで、毎月3万円を積み立てたとします。
3万円×12か月×40年=1,440万円
これが年金の原資になります。今の日本人の平均寿命は80歳を超えていますが、仮に80歳まで生きたとして20年間。実際には金利が付くため1440万円より多くの年金が貰えますが、話を分かりやすくするために金利については無視すると、1440÷20=年間72万の年金を受け取れる計算になります。

(2)賦課方式
これが、今の日本が採用している公的年金の方式です。現役世帯の払った年金を、年金受給者にすぐ払う方式です。ということはどういうことか?入ってきた国民年金保険料は、すぐに年金受給者に支払われてしまうわけです。

実は、賦課方式が採用されたのには、当時の合理的な事情があったのです。というのも、昔は平均寿命が短く、現役世帯の占める割合が多かったからです。人口ピラミッドのすそ野が広い、つまり若い世代にほど数が多かった時代においては、賦課方式は積立方式に比べて合理的な方式でした。





さて、「少子高齢化」と一括りに言われることが多いですが、実は「少子化」と「高齢化」は別の現象です。①「少子化」は出生率が減って子どもが少なくなること、②「高齢化」は医療の進歩などで平均寿命が伸びて高齢者が増えることです。積立方式であれば、①「少子化」には対応可能です。子どもが減ろうが、結局のところ自分の年金は自分で積み立てていくからです。ところが、例えば寿命が10年伸びてしまうような予期せぬ②「高齢化」には対応できない可能性があります。貯まった年金原資を食いつぶしてしまうようであれば、年金受給の開始年齢を引き上げる施策が必要です。

では、賦課方式だとどうなるか。これはどちらにも対応出来ません。先の例で、3万円×12か月×40年=1,440万円の国民年金保険料を現役世代が支払ったとしても、払ったそばからすぐに高齢者に支払われてしまう訳ですから、そもそも積立部分がありません。更に、少子化と高齢化のダブルパンチで払う人が減って、貰う人が増える訳です。この対策としては、受給年齢の引き上げと年金額の引き下げ、もしくは大阪市の橋本市長が主張しているような掛け捨て保険化(富裕層の年金カット)などしかありません。

じゃ今から積立方式に変えたらいいのでは、というと単純な方針転換は難しいでしょう。ただでさえ1000兆円と言われる国の借金がある中でそんなことをしたら、さらに膨大な額の赤字国債を発行する必要があるでしょうから。

これからの日本は少子超高齢化社会になることがあきらかですから、数十年後の公的年金の受給額が今と同じということは、殆どあり得ないと言えると思います。むしろ貰えるかどうかすら分からないというところではないでしょうか。それでは、どうするか。1つ目の対策は、今から公的年金のお世話にならないで済むような自己年金を作ることです。そして2つ目の対策は、60歳以降も働いていけるようなスキル・環境を自ら作ることです。野田総理が40歳定年説をぶちあげたそうですが、一生涯に幾ら稼げるかによりますがサラリーマンは受難の時代が来るのかもしれません。。。

何れにしても大切なことは、いまから無駄な出費を抑制することと日常の健康維持です。自分が老人になったときに真っ当に生きていられるかどうかという非常に重要なことですので、若くて身体が動くうちに対策を取り始めることをおススメします。

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