生命保険料 2013年は値上げ!そして2014年に値下げへ?


金融庁が2014年4月から、標準利率を引き上げることを発表しました。

生命保険料値下げへ 来年4月以降、運用利率の規制改定

この報道が少しわかりにくいので、補足をしてみたいと思います。

◆そもそも標準利率って何?

「標準利率」とは、生保各社が保険料を決めるときの目安として使う基準の利率です。

もう少し詳細に書くと、保険会社は将来の保険金支払いのための「責任準備金」を積み立てることが義務化されていますが、この積立利率が標準利率と呼ばれるものです。従って、標準利率が下がれば生命保険会社は元本である責任準備金の額を増やす必要があり、標準利率が上がればその逆になります。

この標準利率を目安に、各保険会社は「予定利率」を決めます。予定利率とは、各保険会社が契約者から預かったお金を運用する利回りのことで、商品によって異なります。基本的に、標準利率と予定利率は相関関係にあります。おおざっぱに言ってしまうと、一部の例外を除いて、標準利率イコール予定利率と考えて問題ありません。

◆契約者への影響は?

では、標準利率の上昇・下落は、契約者にはどのような影響があるのでしょうか。
結論から言うと、以下のようになります。

・標準利率の上昇 → 生命保険料の値下がり
・標準利率の下落 → 生命保険料の値上がり

2013年1月現在、標準利率は1.5%となっています。1年ものの定期預金でいえば、いまの金利は0.2%もつけば高いほうですから、1.5%という運用利回りがどれだけ高いかが分かります。

生命保険会社が運用の中心としている10年満期の国債の金利は、2013年1月現在、0.8%程度ですから、1.5%の運用を顧客に約束するのは相当に厳しい状況です。ましてや、生命保険契約は通常、何十年も続くことが珍しくありません。その間、実際に1.5%の運用成果が出せなければ、当然その差分は損失(利差損)となってしまいます。

実はこの金利差を埋めるために、金融庁は2013年4月に標準利率を1.5%から1.0%に引き下げることを決めていました。
ところが、このままでは消費者の「生保離れ」を招きかねないため、標準利率を2014年4月に1.0%から2.0%に引き上げることとした、というのが冒頭の記事です。

◆保険の加入時期は、慎重に判断を

特に終身保険や年金保険など、長期にわたって積み立てていく貯蓄型保険だと、保険料のうち運用にまわる割合が大きいため、利率の上昇・下落が掛け捨て型保険などと比べて、影響が大きく出るのです。冒頭の記事からの抜粋ですが、下記のグラフを見て頂くと、保険料の推移イメージがつかめると思います。

 

 

 

 

 

冒頭の料率引き上げ報道がでる前までは、「多くの保険の保険料が上がりそうなので今年3月までに加入を」と促すセールストークが存在し、また事実でしたから説得力があったのですが、全てこの記事のとおりになるとすれば2014年4月以降は今よりも保険料が割安になりそうですから、
「2013年4月~2014年3月の間に保険に加入するのは損」
「いますぐに必要不可欠な保険でないのであれば、2014年4月以降まで様子を見るのもひとつの方法」
ということになります。

しかしながら、これは全ての保険商品に当てはまるかというとそうではありません。
貯蓄部分がない掛け捨て型の保険はそもそも標準利率の変動にあまり影響を受けませんし、数年後には更に利率が上昇しているかもしれません。利率が上がるまで待っている間に大病を患ってしまい、あのときに保険に入っておけばよかったと後悔する羽目になるようなことも考えられます。またごく少数ではありますが、予定利率の上昇・下落にあわせて、実際の運用利率も変動する商品もあります。

結局、未来のことは誰にもわからないのですから、これから保険加入を検討する場合には、保険の内容・特性をよく吟味してから、加入時期を慎重に判断するのが賢明と言えそうです。

 

(注)
今回の記事の影響範囲は、これから「新たに保険に加入する場合」です。保険会社が破たんしそうな場合を除いて、積立利率変動型や変額型の商品でないかぎり、既に加入している保険の利率が引き下げられることはありません。

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