少子化の原因をデータから考える


少子化と晩婚化・未婚化にはどのような相関関係があるか。
生命保険文化センターのまとめた調査を見ると、興味深いデータがあります。

◆女性は一生で何人の子どもを産むか?

日本の出生数は1973年に年間約209万人を記録してから減少傾向が続き、2012年には約104万人とピーク時の半数以下に減少し、最も少ない年となりました。

1人の女性が一生のあいだに産む子どもの数(合計特殊出生率)は、1973年は2.14でしたが、2012年は1.41となっています。

WS000109


<厚生労働省「人口動態統計(確定数)の概況」/平成24年>


◆晩婚化、晩産化が進行

なぜ出生率が減っているか?に関係していると考えられるのが晩婚化、晩産化の進行です。

WS000105


<厚生労働省「人口動態統計(確定数)の概況」/平成24年>


この統計によると、夫婦の平均初婚年齢は
1975年時点 夫27.0歳、妻24.7歳
2012年時点 夫30.8歳、妻29.2歳
となっています。夫が3.8歳、妻が4.5歳上昇し晩婚化が進行しています。

また女性が初めて赤ちゃんを出産する平均年齢についても、1975年の25.7歳から2012年は30.3歳と、5歳近く上昇していることがわかります。


◆未婚率は激増

未婚率は大幅に増えています。

WS000106



生涯独身でいる人がどのくらいいるかを示す統計指標が「生涯未婚率」ですが、1975年は男性2.12%、女性4.32%でしたが、2010年は男性20.14%、女性10.61%に跳ね上がっています。

年齢階級別の未婚率の推移をみても、ほとんどの層で上昇しており、日本人の未婚化が進んでいることがわかります。

・男性は25歳~29歳の71.8%、35~39歳の35.6%が未婚
・女性は25歳~29歳の60.3%、35~39歳の23.1%が未婚
となっています。

WS000107




◆少子化の真因は未婚化?

国立社会保障・人口問題研究所の第14回出生動向基本調査によると、結婚して15年~19年たった夫婦の間にできた子ども実数の平均値は
・1972年時点 2.20
・2010年時点 1.96

となっています。

つまり、結婚したら平均的な家庭で2人ぐらい子どもを作るということは、40年前も晩婚化・晩産化が進行している現在でも、それほど大きく変わっていないのです。

結婚した女性は昔とあまり変わらずに子どもを産む傾向があることを踏まえれば、少子化の原因は「未婚男女の増加」が主因と考えられそうです。


◆未婚化対策こそが少子化対策につながる

日本の人口は、今の出生率の水準のままなら2050年には1億人を割り込み、2100年ごろには4771万人まで激減するという国土交通省の試算があります。

もしそうなれば、自分や子ども世代の老後には公的年金、介護などの社会保障が崩れて、国家の保全ができない状況に陥る可能性があります。少子化対策は、喫緊の課題です。

出産、育児に対しては、国や自治体が出産一時金、児童手当など、さまざまな援助や手当ての制度を設けています。育児休暇制度を拡充する動きもあります。 わたしも2児の父親ですが、こういった制度はありがたい反面、少子化対策に繋がるか?というと少々疑問があります。

日本の場合、少子化対策はすでに結婚し子どもがいる人たちへの次世代育成支援も必要ですが、未婚男女が結婚しやすくなるような環境整備を中心にすべきだと思います。若者が安心して前向きに結婚・出産を考えられるような、複合的な施策が望まれます。

(グラフはすべて公益社団法人生命保険文化センターのサイトからお借りしました)


カテゴリー: 雑感 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です