セブンゴールドの250円の食パンが飛ぶように売れているのはなぜか?


少し前の話ですが、テレビ東京系の「カンブリア宮殿」で「セブンゴールド」について特集が組まれていました。興味深い特集だったのでご紹介します。

◆セブンゴールドとは?

セブン&アイ・ホールディングスのプライベートブランド「セブンプレミアム」のワンランク上のブランド、と位置付けられています。以下、日経トレンディの記事を引用します。

 セブン&アイ・ホールディングスは、プライベートブランド(PB)「セブンプレミアム」の開発領域を拡大し、2015年度に売り上げ1兆円を目指すことを明らかにした。

 セブンプレミアムは2007年5月に展開スタートし、食品を中心に住居関連商品や衣料にも拡大。初年度は売り上げ800億円(380品目)だったのに対し、2011年度は4200億円(1500品目)にまで成長した。今後は生鮮食品や総菜、服飾雑貨などの新領域(50カテゴリー以上)の開発を推進し、売り上げ1兆円を目指すという。

 さらに今回の発表で注目したいのは、同社が“セブンプレミアムのワンランク上”と位置づける「セブンゴールド」を大幅に強化すること。現在の11品目から約300品目へと一気に拡大する。


ウィキペディアによると、セブン&アイ・ホールディングスの連結売上高は約4兆8千億円です。ということは「セブンプレミアム」は市場に投入してからわずか5年で、売上高の10%を超えそうなまでに成長したことになります。

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※この表はセブン&アイのニュースリリースからの引用です。

4200億円ってすごすぎますね、PB売上だけで一部上場企業なみです。
こちらのニュースリリースによれば、2015年度までにPBだけの売上で1兆円を目指すそうです。


◆食パンは250円 レトルトカレーやシチューは398円もするのにバカ売れする理由

一般的にPBといえば、安売りのイメージです。代表的なのが、競合するイオンのPB「トップバリュ」。デフレのなかでPBを差別化する戦略として、低価格がウリです。その一方、セブンゴールドは真逆の高級路線です。

近所のイトーヨーカドーで山積みになっていた食パン。販売開始からわずか2週間で65万個、約1億円を売り上げたことで話題になりました。驚くのはその価格です。1斤6枚入りで250円もします。ちなみに隣に並んでいたPASCOの超熟(こちらも食パンのなかでは高いほう)が168円でした。

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食べてみると甘くておいしい。トーストしたらカリカリふわふわです。多少高くても、バカ売れするのがわかる気がします。レトルトカレーやビーフシチューも398円します。決して手の伸びやすい価格とは言えませんが、飛ぶように売れています。Twitterで絶賛している人が大勢いるようです。

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「セブンプレミアム」がそんなにおいしいのか。話題の商品試してみた。

この250円食パン、実はベーカリーの食パンにも負けないぐらい手の込んだ製造工程だそうです。
セブンゴールドの製品はどれも他社製品と比較すると確かに高価格ではありますが、品質・味から考えると実はとてもお値打ちな品物だとの事でした。

◆製造元を明記 国内の一流企業とコラボして作られている

有名な話ですが、イオンのPB「トップバリュー」は製造元が明記されていません。例えば88円の第三のビール「トップバリュ バーリアル」 のビール缶を手にとれば、原産国:韓国で輸入者の社名が表示されています。

トップバリュのブランドを前面に押し出すための戦略と思われますが、少し調べてみるとどこの誰が作っているかわからないものを安いからいいだろと売り続けていいのかと、製造元を明らかにしないイオンの企業姿勢について否定的な意見を書いているブログがたくさんありました。

その点、セブン&アイ・ホールディングスのPBは製造元を明記しています。250円食パンのパッケージ裏側を見てみると、

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製造元が武蔵野フーズであることが明記されています。商品を手にとってみれば、インスタント麺は東洋水産、レトルトカレーは日本ハム、ビールはサントリーなどのように、一流メーカーとコラボされていることがわかります。

◆高級感と安心を武器に、その他のPBと明確に差別化を図っている!

セブン&アイ・ホールディングスは、ホームページで以下のように自社PBの方針を明確にしています。

・PBのイメージを一新してお客様の支持を獲得
・グループ各社の壁を越えた開発体制の確立
・お客様ニーズをとらえた進化とさらなる「上質」の提供


この特集の最後に、セブン&アイグループの鈴木会長が語っていた言葉が示唆に富んだものでした。

・もっと安いものを望む消費者がいることは事実だが、そのような層に目線をあて過ぎではないか
 その逆のもっと良いものを望む消費者もたくさんいる
・消費税5%はたいした問題じゃない むしろ大切なのは消費者の心理の問題
 消費社会が豊かになればなるほど心理を重要視しないといけない
・アベノミクスでこれから良くなるムードは出てきたが、新しい消費が創出されるまでにはなっていない
 売れないと価格競争になる そういうときは医療でも住宅でも同じだが、新しいもの作らないといけない  
 消費者に新たな価値を提供しなければいけない

自社のビジネスに置き換えてみても、大いに参考になりました。素晴らしい特集を組んだ「カンブリア宮殿」に感謝です。

ご参考になれば幸いです。

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