鳥人間コンテストで働けない身体に  ”死なない程度に働けない”状態がいちばん困る


Yahoo!ニュースでこんな記事を読みました。以下、引用します。

鳥人間コンテストを提訴「落下の衝撃で動けない身体に…」

「事故後はほとんど体が動かず、いっそのこと死んでしまおうと思うほどの日々でした。でも、どうせ死ぬならと思い、九州から東京に出てきたんです……」と語るのは、川畑明菜さん(26)。07年7月29日、読売テレビ主催の『第31回鳥人間コンテスト』に出場した彼女は、人力飛行機で滑走中に左主翼が折れ曲がり約10メートルの高さから落下。その衝撃が原因で『脳脊髄液減少症』という後遺症を患うことになった。

脳脊髄液減少症とは、脳脊髄液が漏れてしまうことが原因で頭痛やめまいや耳鳴りなどの症状が起こる疾患。川畑さんの場合は、日常生活もままならないほどで地獄のような6年間を過ごしてきたという。そんな彼女は今年4月、読売テレビと当時籍を置いていた九州工業大学、人力飛行機を制作したサークルの顧問、リーダーや設計責任者や政策責任者などの幹部学生らを相手取り、4305万8800円の支払いを求める裁判を起こした。第一回口頭弁論は6月14日に行われた。

以下略


◆鳥人間コンテストでの大事故

毎年夏に行なわれる『鳥人間コンテスト』は、読売テレビが1977年から始めたもので、人力飛行機の滞空時間や飛行距離を競う大会です。

提訴された川畑明菜さんは2007年7月、「第31回鳥人間コンテスト」に九州工業大学のサークルの操縦士として出場、滑走中に左翼が折れ、約10メートルの高さから落下し、その時の衝撃が原因で、脳脊髄液減少症を患うことになったとのこと。

一時は寝たきりの状態になったものの、入院や通院を続けながら大学を卒業され、現在は治療のかいあって症状は改善されたそうです。それでも動ける時間は1日に8時間程だとか。

ネットでこの記事についてのコメントを見ていると、「訴えたい気持ちはわかるけど、自己責任だろう」という声が多数派のようです。けれども、川畑さんのブログをよくよく読んでみると「自己責任なのは仕方ないけど、パイロットだった自分だけの責任になっているのが納得いかない」ために提訴されたといいます。

「自分の身体のことは一生背負っていくけど、関係者はちょっとくらい負担してください、知らん振りは酷いよ!」という訴えのように思えます。個人的には川畑さんのブログを読んでなるほどなぁと思いましたが、実際に”死なない程度に働けない”状態は相当困ると思います。

◆もし働けない状態になったら、どうなるか?

年齢や体の状態によりますが、事故や病気などによって不自由な状態になった場合の社会保険制度としては、
「障害年金」「介護保険」があります。

混同されがちですが、
①障害年金 傷病によって、一定程度の障害の状態になった者に対して支給される年金
②介護保険 介護を事由として支給される保険
であり、それぞれ別の制度です。45歳の男性が寝たきりになったようなケースでは、①②両方が支給されます。

自分が病気や事故で死亡までいかなくても、何らかの障害を負ってしまう可能性があることもゼロではありません。公的サービスで手当てされる保障額を見てみましょう。いま、ご自身が障害を背負ったらどうなるでしょうか?

モデル世帯:年収500万円の夫、専業主婦の妻、子供2人(2歳と0歳)

夫が障害等級1級に認定されたとすると・・・

障害基礎年金 約144万円/年額
障害厚生年金  約85万円/年額

合計     約229万円/年額 ⇒ 約19万円/月額が払われる


共働きだったらともかく、シングルインカムの家計だと結構きびしい状況になりそうです。

◆要注意! 障害を負っても住宅ローンの返済義務は残る

住宅ローンを組まれた方は、普通「団体信用生命保険」という保険に加入しています。
これは、住宅ローンを組んだ方の死亡(または所定の高度障害状態(両眼の視力や言語機能を永久に失った場合など))リスクに対応するもので、その保険金で住宅ローンを返済するための生命保険です。保険料は銀行が負担するので、加入している意識はあまりないと思います。

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死亡もしくは高度障害状態になったら住宅ローンの残高と同額の保険金がおりますが、”死なない程度に働けない”程度の状態だと保険金はおりませんこちらのサイトに詳しく載っていますが、住宅ローンはそのまま残ってしまうのです。(イラストもこちらでお借りしています)

◆”死なない程度に働けない”状態がいちばん困る

このような状態を避けるために、「住宅ローン返済」をサポートする保険があります。融資を受けられている金融機関(銀行・信託銀行など)をはじめ、生保会社、損保会社などが提供しています。

住宅ローンという目的に限定させなくとも、「長期療養で職を失ったり、仕事を休まざるを得ず収入がない状態に陥ったリスクをカバーする保険(就業不能保険)」「要介護状態になったときのリスクをカバーする保険(介護保険)」など、いろいろ出てきています。働けない状態になってからでは遅いので、ご興味がおありであれば調べてみてはいかがでしょうか。

価格コムで確認できますし、弊社でも取り扱っています。

ただし、個人的にこの分野はまだまだ改善の余地が残されていると思っています。
今加入している生命保険に、
・障害認定されたり、要介護認定された場合にはそれ以降の保険料が免除される
・さらにそのような場合には、死亡時と同額、もしくは一定額の保険金が払われる
程度の差こそあれ、このような特約をつけることができたら最高だと思うのです。

どこの保険会社か、そういった商品を開発して頂きたいものです。

ご参考になれば幸いです。

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