だまされない保険


「日本人は無類の保険好き」という言葉があります。

この言葉の根拠は、
・一世帯あたりが毎月払っている保険料は約4万円(生命保険協会調べ)
・日本の保険の契約高はアメリカについで世界第2位
・国民所得に対する比率では世界一
という事実にあります。確かにこの数字からはそう受け取れるかもしれません。

でもこれって、不思議なことだと思いませんか?というのも、「あなた生命保険好きですか?」と聞かれて「大好きです!」と答えるのは、生命保険で儲けている人だけなんじゃないかと思われるからです。普通は「仕方ないけど、万が一の時に家族や従業員が路頭に迷うのはイヤだからとりあえず入っておくか・・」とか、中小企業のオーナーだったりすると「多額の法人税を払うのイヤだから、とりあえず保険化しておくか・・」とか、何れにしても消極的な動機から保険に入る場合が多いでしょう。決して「好きで入ってる訳じゃない」のが正解だと思います。

生命保険を販売する人は私を含めゴマンといますが、実は基本的にとても離職率の高い仕事です。何故か?理由は簡単、とってもキツいから。ある外資系の生命保険会社では、毎週3本の新規契約を獲得することが奨励されています。ノルマを1週達成したら、今度はこのノルマを何週間継続出来るか、が評価の対象となります。

ということはどういうことか。いくらなんでもアポイントから成約までの確率が100%という人はいない訳です。仮に3割バッターだとして、お会いした人10人に対して3人が契約するとします。言い換えると、毎週3本の新規契約を獲得するには、毎週10人の見込顧客に会い続けないといけないということになります。それも、その会社に勤務する限りはずっとです。もっとも、生命保険のニーズが高い人(世帯主など)の場合は、死亡保険、医療保険、がん保険など、ひとりで複数の保険に加入されることもありますから、単純計算どおりにはいかないかもしれませんが、それにしてもモノ凄く大変そうだと思いませんか?

更にこれに加えて、保険会社からのノルマ(特定の商品を3か月以内に10本売れとか)や保有契約のメンテナンス対応(顧客の住所変更とか銀行口座の変更とかの対応)などがあります。こういう諸般の事情を抱えたひとが生命保険のセールスを行なっている訳です。この会社のOBに直接聞いた話ですが、「正直顧客のことなんて考えていたらやってられない」「会社が売れというものを売るしかない」「利益率の高いものを売らないと給料が上がらない・・・」というような生々しいことを聞きました。

保険がたくさん売れている裏の販売現場では、『顧客の都合なんて二の次。まずは儲かるものを売る。』というような、そういう営業マンも悲しいかな存在します。(もっとも、そうではなくて顧客目線でまっとうな生保販売ビジネスやってるひともたくさん居ますので念のため。私も含む)

じゃ一般市民がもっとも気軽に、だまされないための保険の知識を仕入れるにはどうしたらいいか。ということなのですが、経済誌のダイヤモンドが毎年1回、本格的な保険特集を組んでいます。だいたいゴールデンウィーク前後にでるのですが、これを纏めた保存版の本が出ました。(実は弊社も取材されて、少しご協力しています)

だまされない保険

なんというストレートなタイトル(笑)で、この本。ものすごく中身が深い。そして読みやすいです。この手の本って保険とは何ぞや、みたいな教科書的解説本が多いのですが、「生命保険ショップに覆面調査!」とか「震災で見えた地震保険の明暗」など、経済誌のダイヤモンドらしくしっかりとビジネスマン向けの読み物になっています。すぐ使える、知っといた方がいい知恵が満載の実用書です。ちなみに、ご紹介はしましたが買って頂いても弊社には1銭も入りませんので念のため。単純に良書なのでご紹介しました。このような本を読んで頂いて、少しでも「ナットクの合理的な保険に入れた!」という方が増えればいいな、と思います。

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