お金について「知らないとマズい」常識44


◆お金の話は卑しい?

お金の話をすることって、なんとなく大っぴらにはしづらいようなイメージがあります。子供のころ、大人に「お金の話をするのははしたない」とか「おカネの話ばかりして、下品な」などと言って聞かせられた記憶がありませんか?本書は、その固定観念を根底から覆してくれます。

No1コンサルタントが教える「知らないとマズい」常識44

生命保険のコンサルティングをしているとき、金融商品の特性もありますから、どうしても相手の年収、世帯収入などをヒアリングしなければ提案出来ないときがあります。たいていの方は快く応じて頂けますが、中には「初対面なのに、なんでそんなことを言わなければいけないの?」と露骨に不機嫌になられる方がいらっしゃいます。

これは日本人の中に「お金の話しははしたない」という伝統的な意識が刷り込まれているからだと思います。
もっとも、それはそれで仕方がないことだとも思うのです。わたしも刷り込まれていますので、人前でお金の話をべらべらする人は無意識に敬遠してしまうところがあります。ですが、これから生きていくためには正しいお金の勉強が必要とも思うのです。

◆これからの私たちとお金

日本では、学校教育のなかでお金について勉強することなどまずないと思います。そのため、大人になってもお金の使い方をきちんと考えられるような人は案外すくないのではないでしょうか。お金の話は下品とか卑しいとか言われがちですが、突き詰めれば、お金の基本的な貯め方、稼ぎ方、使い方は「あなたが人生をどう過ごしていきたいか」ということに繋がります。

その昔、高度経済成長時代やバブルまっさかりの時代でしたら、お金のことをそれほど真剣に考えなくてもよかったかもしれません。会社のなかで出世していけば給料が増え、退職金をたっぷりもらい、悠々自適の年金生活を送ることができたでしょうから。

しかし、現状はどうでしょう。いつまで持つか分からない年金制度、増税、非正規雇用、膨大な国の借金、増えない収入、少子高齢化など、決してバラ色の未来が待っているとは言えない状況です。そんな時代で「お金を貯める、稼ぐ、使う」。それが上手か下手かによってそのひとの人生は確実に変わってくるでしょう。

◆「常識」「基本」を抑えて「習慣化」する

最近思うことなのですが、30歳を超えて周りを見たときに、仕事にしても日常生活にしても、「常識」「基本」がわかっていても、当たり前のように習慣で出来ていることもいれば、できないひとは全くできない。ということがあります。

例えば「朝はやく来ること」です。サラリーマンなら仕事の事前準備に使えますし、まわりからの評価も良くなることこそあれ、悪くなることはないでしょう。ところが「朝9時からの始業」というルールがあったとして、「朝8時に来て1時間準備。9時から業務開始」というルーチンを毎日こなしている人と、「ぎりぎり9時までに出社、ときどき遅刻」という人がいるわけです。どちらが仕事の段取りに対する意識が高いかは明らかだと思います。仕事の品質、スピード感にも影響しそうです。

「朝はやく来ること」のように、頭では理解できていても、なかなか実現できていない習慣って案外多いものだと思います。このような「習慣化」の力を見に付けている人とそうでない人の差は、5年、10年と年月が経てば経つほど広がっていくでしょう。これは仕事だけに限りません。生活習慣、習い事、そしてお金にも言える話だと思います。

◆今から必死にお金のことを考えないと、将来は普通の生活すら難しくなる

さて、「お金を稼ぐ」「貯める」力をもたないままだとどうなるのでしょうか。
平成21年「国民生活基礎調査」(厚生労働省)によると、老後の収入が「年金だけ」となる人が全体の約64%をしめるそうです。

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この表は↓こちらからお借りしました。
年金で不足する生活費対策は?

総務省が発表した家計調査によると、高齢者世帯が実際に必要とする生活費は、月額約27万円となっています。これに対して、貰える年金はいくらでしょうか。厚生年金だったら夫婦で合わせて約23万円、国民年金だったら約13万円です。この差分を貯金で埋めることができなければ、普通の生活は困難かもしれません。

リタイアした時点では十分な貯蓄が出来ていたとしても、さらに伸び続けている平準寿命からすると、高齢になって資金がまわらなくなって息詰まるという可能性も考えられなくはありません。年金は現在65歳から支給ですが、10年後もいまと同じ制度、物価水準かどうかは誰にもわかりません、悲観的な見通しが多いのもまた事実です。

◆お金についての学習こそ、全ての現代人に必須である

この厳しい時代の流れの中で周りと同じ選択、行動をしていると将来かならず苦労すると思ったほうがいいでしょう。ずっと刷り込まれてきたと違うことをするのは抵抗があるかもしれません。しかし、これからの時代を生きる私たちにとって、「お金の常識」「基本」を踏まえて「稼ぐ力」、「貯める力」を伸ばすことは必須能力なのです。

お金のことを考えることは、決して「お金持ちになりたい」「ラクをして生きたい」という欲にまみれたことではありません。
むしろ「家族の幸せを守りたい」「明日の心配をせず未来に希望を持っていたい」「お金の不安なく生きていきたい」という誰もが思う当たり前の人生を歩むために必須の知識になったのです。いまは変化の時代です。その変化に対応できる生き方を是非身に付けるべきと思います。

最後にこの本、書いてあることは多少金融リテラシーがある人なら当たり前と思えることばかりです。著者はそれを承知のうえで、「”知っている、聞いたことがある”で思考停止して行動が伴わなければ意味ないよ」と警鐘を鳴らしています。おさらいの意味でも一読の価値があります。「35歳まで」とうたってますが、読者層を問わず「人生を豊かにするために、お金とどのように付き合うか」を改めて学ぶのによい本だと思います。

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