事業承継・相続対策に不可欠な生命保険

経営者の保険については、経営者自ら、保険戦略についてそれが経営の根幹に
関わる一大事であるということを自覚することが最も大事です。保険を活用した相続プランでは、今まで想像すらしていない方法で、生前に自分の意志を明確にできるということを、まずは認識して頂きたいと思います。多くの経営者は、自ら営業の最前線にいて、陣頭指揮を取っていので、攻めにはめっぽう強いのですが、いざ守りとなると、それは総務マターだとか人事マターという風に、風向きを変える方が多いようです。本来攻めも守りも、全部の責任は経営者にあるわけで、まさに保険は経営マターそのものです。しかも保険でカバーしている範囲はとても広いので、経営者の方はかなり覚悟をして取り組むべき領域といえます。

オーナー企業というのは、(日本の中小企業のほとんどがそうですが)オーナー社長のパワーが強くなければ、会社を上手く引っ張ることはできないという反面、もしオーナー社長に万一のことがあろうものなら、逆に会社にとってその影響力の強さが裏目に出てしまいます。つまり経営トップであるオーナー社長のリーダーシップで、会社がうまく回っているといったケースでは、トップの死亡・交代で会社の戦闘力は大きくダウンしてしまいます。

多くの会社は社長に万一の時があると、会社そのものの売上・利益に、即影響が出るといっても間違いありませんので、このようなときにキーマンである社長に保険がかかっていることで、外部(保険会社)から即、緊急資金(キャッシュでありかつ利益でもある)が会社にもたらされます。これが保険本来の機能でして、後継者が会社の舵取りをうまくやるまでの間、その軍資金がいかに役に立つか、想像に難くないと思います。

会社の問題のみならず、一方、ここでオーナーサイドでも大きな問題が発生します。それは会社のオーナーとして万全の地盤を築いてきた自社株式が、相続財産として次の代に引き継がれていくということです。これは単に後継者の名義に変わるということですから、当然財産としての価値が大きくアップするということではありません。しかしここに国は相続税という税金を課してきます。会社の自社株式はオーナー家の財産であって、会社自身の財産ではないのです。そこに相続税の納税という大きなハードルが立ちはだかるわけですが、これを越えられない(納税できない)と、一体どういうことになるか。オーナーが亡くなって10ヶ月以内に遺産分割協議を終え、相続税の申告納税をしなければなりませんが、納税資金の準備がうまくできない場合、物納や延納ということにならざるを得ません。そして最悪のケースでは、自社株の散逸、会社の清算といった状況もありえます。そこで、それに関連して事業承継ということがクローズアップしてきます。

このようなテーマは、必要に迫られなくてはなかなか腰が上がらないかと思います。あと何年後に勇退して、経営を次の代に譲るのか。その後の自身はどのような人生設計をするのか。考えなければならないことは山のようにあります。なにかそのために手を打つとしても、やはりある程度の時間が必要です。これはまさに「時間リスク」そのものです。やるべき時に手を打たないで、そのまま放置すると、その時は面倒なことから逃げることができますが、決して本質的な問題解決をしているわけではありませんから、いずれ時間がたった時に、大きな問題が発生して、どうしようもなくなるということになります。また時間をかければ何とか手が打てたものが、残り時間が少なくなって「時間切れアウト」となってしまうのです。要は何をやるにも、適切なタイミングが必要です。    
例えば相続の問題は、いろんな観点から整理すべきことですが、一例として「生前に資産移転をする」という対策があります。これこそ時間をかけて、毎年の税制の非課税枠や低率の税額、特例といったものを駆使する手法ですから、残り時間が少なくなればなるほど、ほとんど効果なしということになってしまいます。
思ったときこそ、実行のチャンスです。特に相続対策は、時間との戦いといっ
た側面もありますので、ある程度の時間と健康と、多少の資金があれば、即実行すべきではないかと思われます。

 会社という立場では事業承継ということになりますが、オーナー系の会社では、最終的には資金の問題ですので、事業承継問題=オーナー個人の相続問題といってもいいのではないかと思います。つまり、誰に会社の株式を残すかという相続のことと同じなのです。長男に事業を承継させようと思えば、長男に会社の株式をきちんと渡せるよう予めシナリオを作らねばなりません。そのための問題は①兄弟で遺産を分割する際に、皆が納得して分割できるよう手を打つ ということは、遺言書や生前相続対策を使って会社の経営のあり方を子供たちに示しておくということにつきます。②はそのためのコストである相続税対策です。これも生命保険を上手く活用することで、相続財産にキャッシュフローが多く残るよう準備することが望まれます。

いろいろな方法論の中で、生命保険をどのように活用するか、または保険以外でできることは何か、といったことが事前に分かっておくことは大変大切な事です。

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