個人保険の選び方 その1 死亡保障編

具体的な検討プロセスをご紹介

今回は実際に個人のお客さま向けの生命保険コンサルティングをするときに使っている、具体的な検討プロセスをご紹介します。

個人が加入する生命保険を検討するうえで、まず真っ先に考えるべきことは「家計に起こって最も困る事態」を想定することです。そう考えると、普通は「家計を支える人の死亡」でしょう。独身の方であったり家族が一生食っていけるだけの貯蓄があれば別ですが、どんなに起こる確率が低かろうが、家計を支える人が亡くなった瞬間に家族の人生計画がまったく変わってしまう可能性があるわけですから、まずは死亡保障性の生命保険を検討する必要がある筈です。以下、検討すべきポイントをお示しします。

① How Much
あなたの家庭に必要な保障額はいくらか

家計を支える人(以下、ご主人だとします)が亡くなったときには、国から遺族年金が出ます。ところがこの年金額は限定的で、ご主人が亡くなったあとに必要な生活費や教育費等の一切を全て賄うにはかなり無理がある金額です。そこで、必要な生活費と遺族年金の差分を生命保険で補うという考え方で、最低限必要な保障額を算出することができます。

遺族年金の計算は、自営業世帯(国民年金)・サラリーマン世帯(厚生年金)・公務員世帯(共済年金)のうちどれなのか、子どもの数は何人いるのか、今の年収はいくらか………などの条件により変わってくるためかなり複雑ですが、生命保険文化センターのホームページに目安の記載があります。

▼「生命保険文化センターホームページ」
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http://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/provision/11.html

たとえばサラリーマン世帯で子どもが2 人の家庭だとしましょう。その場合の遺族年金は子ども2人が18歳になるまでは年額183万4600円、上の子どもが18歳以上になり下の子どもが18歳になるまでは年額160万8300円、子ども2人が18歳以上になり妻が64歳になるまでは年額118万5400円、妻が65歳以上になったら年額138万2000円、という具合に、生命保険文化センターのホームページで公開されている表によって、おおよその年金額を知ることができます。

もう少し詳細な保障額の分析をして欲しいという場合でしたら、プロに相談するという方法があります。

弊社で分析する場合でしたら、基本条件を入力することによって、おおよその保障額を算出することができるソフトを用います。

ご自身やご家庭にあったものを分析・選択

一例をご紹介しておきましょう。

ご主人:40歳男性
家族構成:同い年の妻(配偶者)、5歳と3歳の子ども
年収:約700万円
厚生年金加入
毎月の生活費:約30万円
持ち家

配偶者が60歳までの生活費の不足分を生命保険で買う

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弊社ソフトによる必要な補償額の分析結果を【資料01】でお示ししました。

この条件だと、妻が60歳になるまでの不足分合計額は4724万円、月にならすと平均18・7万円の保障が必要という結果になります。手計算で必要な保障額を算出するのは少々大変ですし、本当に保険見直しを検討したいならばですが、弊社のように無料相談を受ける保険代理店などがたくさんありますから、上手に活用するのがベターでしょう。

② When
いつまで保障をとるか

保険には定められた期間があります。「終身保険」だったら終身の保障ですし、「定期保険」だったら期間限定の保障です。当然ですが、同じ保障額でも保険料だけですと終身保険は高く、定期保険は相対的に安くなります。

たとえば、40歳男性が5000万円の終身保険に入る場合と、5000万円の定期保険に60歳まで入る場合と、月20万円の収入保障保険に60歳まで入る場合(月20万円×60歳まで 初年度保障額4800万円)だと、【資料02】でわかるように、全く同じ保険会社でもかなりの違いになります。予算(保険料)との兼ね合いを鑑みて、保険期間を決めるべきでしょう。

 

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③ What
どの会社のどの商品にするのか

案外見落としがちなのが、この③のステップです。これも例を出します。②のステップを経て、40歳男性が「月20万円の収入保障保険に60歳まで入る」という共通条件で各保険会社を比較するとします。そうしますと、【資料03】のような違いになります。

 

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共通条件はもちろん同じですが、「リスク細分」と呼ばれる被保険者の健康状態(「優良体」と記載があるものはBMI、血圧などが一定数値以下でないと加入できない)や、最低保障期間(60歳で死んだときに、たとえばT 保険会社だと10年分が最低保障されているので、最終年の60歳で亡くなった場合でもその後10年間は年金が出る)によって2倍以上の保険料の開きになるのです。こういった商品分析を行なうと、同一保障だとしてもご自身に合った適切な商品を見つけることができます。

このようなポイントを踏まえてご自身やご家庭にあったものを分析・選択していくと、必然的にご自身にとって最も合理的な商品を選択するという、いわば数理の世界に入っていきます。

「単純に保険料を安くする」ということではなくて、「必要な保障を分析したうえで最も合理的な商品を選ぶ」というところがミソです。こういった分析は、①②は特定の保険会社専属の営業パーソンでもできるかもしれませんが、③の保険会社をまたいだ商品分析に関しては、専属の営業パーソンでは極めて難しいでしょう。

それはそうです。商品に関する情報もなければ、他社の商品を勧めたら自分の営業数字にならないわけですから。さらにネット通販の生命保険だけしか考慮しないとなれば、①②③すべて自己判断での加入となります。

断っておきますがわたしは専属の営業パーソンやネット通販などの販売チャネルを否定するつもりはありません。専属の営業パーソンだったら手厚くサポートしてくれるとか、ネット通販だったら対面の手続きが不要なため煩わしさが無いなど、それぞれに消費者メリットがあるのだろうと思います。

ただ、他の商品で累計100万円以上も払うものについては、当たり前のように「いくらくらいのものが自分たちにとって妥当なのか」「相見積もりを取るとどれがいちばん安いのか」ということを行なうでしょう。ところが、そういった比較をすること自体が、消費者にとって生命保険は非常に難しいというのが現状なのです。そして、わたしはそうした状況を嘆かわしいと考えています。

ただ幸いなことに、前述したとおり今は保険の見直しがブームであり、無料相談を受けられるショップなどが弊社を含めたくさんあります。「自分に適正な保障額っていくらだろう?」という分析や、商品に対するアドバイスを受けるだけでも、プロに一度は相談してみる価値があるといえるでしょう。
 

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