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生命保険加入時の保険代理店の選び方

法人において財務リスクを回避するためには、生命保険の活用なしでは、その実 現は難しいということが、保険の機能を知れば知るほど、素直に理解できるのではないかと思います。

ハッカー被害や地震といった、自らではコントロールしにくいリスクが、会社を取り巻いております。もちろん、それらを全部損害保険でカバーできるわけでもありませんし、また資金効率面でもすべきではありません。しかし、もしも会社にとって致命的と思えるような、重大なことがらが発生した場合に、保険がかかっていないとしても、全く思いもやらない所からリカバリーショットの為の資金や収益が取り出せたらどんなにいいだろうと、誰しもが考えます。

それこそが、まさしく法人生命保険の「ダムの水」効果です。きちんとそのリスクを評価して、最適でかつ最も資金効果の高い生命保険を手当てしていますと、いつでも必要とする時に、全く色のついていない(どのようにも使うことのできる)資金と利益を会社に取り込むことができるのです。

 生保険の正しい対応の仕方を整理します。 

① 既に加入している場合でも、見直しをすることで、今後の機会損失を防げる
  ことを認識する

② 保険の加入目的(どの保険を、いつ何のために使うのか)をはっきりさせる

③ 競争原理を導入する → できるだけ多くの保険会社の商品からいいとこ
  取りをする

④ 中長期の経営計画と保険プランをマッチさせられるような財務戦略を立てる

⑤ 保険の税制上の恩典を最大限活用し、ダム経営に徹する

 といったことが、必要になります。

そのために、実践すべきは、最も大事なコンプライアンスをきちんと遵守した上で、様々な商品の特性、組合せの最大メリット、最高のテクニカルな処方箋を作り上げることに尽きます。その結果、生命保険が単なる「死んでナンボ」の博打的な商品から、「生きてナンボ」の戦略的な商品に様変わりします。情報をしっかり入手され、その選択が会社の未来戦略に効果ありと判断できるものであれば、「即実行」あとは実行するのみです。

法人の財務リスクは実にまちまちです。売上利益を計画通り確保できないということで、収支バランスが崩れキャッシュフローに影響が出ます。そのため負債が増え、借入金の返済や金利負担がのしかかり、経営の悪循環が始まります。そんなことは百も承知で、懸命に経営努力を重ねてはいても、景気変動や世界経済の嵐の中で、自社の努力だけではコントロール不能ということも起こりえます。そのようなときに会社を救うのが、「ダムの水」(含み資産)であることは言を待たないでしょう。

法人契約の生命保険はまさにダムの水としての、大きな役割を果すわけですが、これはある意味税務署からの恩典といってもいいのではないかと思います。多くの従業員を雇用して所得税住民税を払い、法人としても法人税を一生懸命払ってくれるご褒美に、法人の生命保険を上手く活用しなさいと、税務署が保険料の税金は後払いでいいよ、と特典をつけてくれています。ここは素直になりましょう。お国に感謝しましょう。自分の会社を守る為、智恵を使って保険戦略を構築していきましょう。お国も言っています。これからは「自己責任(オウンリスク)」「競争原理」の時代であると。

この競争原理の導入こそが、まさしく鍵になります。

できるだけ多くの保険会社の商品から、自社の対策に最も適した商品をどうやって取捨選択していくのか。理屈は簡単なようで、実際にプラン化する、商品化戦略を立てるのは至難の業です。

そこで、考えられるのは、プロフェッショナルパートナーとの連携です。乗合代理店という、保険のデパートのようなコンサルに依頼することが、結局は最も早く、また最適の保険戦略構築に不可欠です。昔から「餅は餅屋」という言葉があるように、保険の世界もプロの出番です。

そして、単に商品を熟知しているというだけではなく、法人の生命保険の構築には、民法、商法、税法、経営といった見地からの中長期経営計画の立案がこれまた不可欠な要素です。そのようなことにたけた代理店を選ぶのが、成功の第一歩です。自社の考え方をぶつけ、それによって、さまざまな選択肢から明確な理屈を以って保険の商品化戦略を立案できる技量と経験が求められます。

代理店の選定に当たっては、このような視点からの選別が是非必要です。いわゆるGNP(義理、人情、プレゼント)の世界はここでは通用しません。

経営者自身も、保険戦略を通じて、将来のリスク回避に積極的に関与することも大事なことです。そのような真摯な経営者にこそ、それにふさわしい代理店がつくのではないかという気もいたします。

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相続放棄をした場合の生命保険金の行方

中小企業では、会社の債務に対し社長が個人的に保証人になっているケースがよくあります。この状態で社長が亡くなると、社長個人の債務があきらかに遺産よりも多い場合、相続人は相続の放棄をすることになるかと思いますし、それは有効な手段です。相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内に、家庭裁判所に「相続放棄申請書」を提出することが要件ですが、これは全員でなく単独でも可能です。(民法938条)さてその場合、保険金は一体誰のものになるのでしょうか。これは生命保険の性格上、保険金は相続財産ではないということを、まず理解する必要があります。商法上、「他人のためにする保険契約」(商法675条)ということになり、受取人自身の固有の財産ということになるのです。つまり、相続放棄をするということは被相続人の財産を受け継ぐことを拒否するということであり、その効果が相続人の自分の財産(保険金)に及ぶはずはありませんので、保険金は自分の物とすることが可能です。

法人契約の保険金はどのような処理になるかといいますと、当然保険金の受取りは会社になり、それは会社の債務弁済のために使われることになりますので、弁済が済んだ後、余剰部分があれば死亡退職金といった形で遺族が受取ることもできましょうが、まずそのような余裕は無いことの方が多いと思われます。なお、法人契約の保険金を受取った時の会社の経理処理は、保険金額からその保険にかかる保険料積立金の額(全額経費計上の保険であれば当然積立金はゼロ)を引いた額が、営業外収益または特別利益として利益計上されます。ということは保険金全額を借入金の返済原資にはできない場合がありますので、保険金額の設定には要注意です。

 会社で大きな債務がある場合の保険契約のあり方は、上記のように法人契約とは別立てで個人契をすることが望まれます。経営者の家族を債務保証のリスクから除外するには、相続放棄、個人契約の保険金受取りといったスキームが有効になるということが、お分かりいただけたかと思います。

 ただここで注意すべきことは、社長夫人が連帯保証人になっていないということです。仮に連帯保証人になっていた場合、相続放棄をしても連帯保証人の地位を失うことはありませんので、保険金をもって債務の弁済にあてる義務が生じます。一家の主を失い、債務の弁済の為、せっかく生活資金として用意した保険金をも失うのは、なんともやりきれないことになります。

 相続放棄をした場合に保険金を受取りますと、相続人あたり500万円×相続人の非課税額が控除されませんので、保険金丸々が相続税の課税対象になってしまいます。しかし、相続税のあるなしより、保険金そのものが債務の弁済にあてられるか、固有の財産として受取れるか、の方がよっぽど大事なことになります。会社の債務に対し個人補償している場合、個人でもきちんと保険契約することは、真のリスク管理上は大変重要です。

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個人型401Kで税制上有利な退職金制度

2001年の確定給付企業年金法と確定拠出企業年金法の成立により、今まで多くの企業が退職(年)金準備のために導入していた「税制適格年金制度」が2012年3月末までに廃止されます。中小企業にとってはその受け皿として、最も使いやすいのが中退共ではないかと思われます。拠出額が全額経費処理できる点は適格年金と同じであり、老齢ではなく退職を給付事由にしている点でも、違和感がありません。

 適格年金の横スライドとしての「規約型企業年金制度」や「厚生年金基金」の併用については、運用難や将来債務の不確定ということもあって、選択するメリットは薄いのではないかと思われます。となると、残る選択は確定拠出型年金制度(企業型)いわゆる401kということになりますが、中小企業にとっては、管理コストの負担、投資教育の必要性、中途退職者への対応と様々な問題があり、まだ導入するのに躊躇している企業も多いのではないかと思われます。

 ここで登場するのが民間生保です。自由な設計が可能であるという点と、企業による資金のコントロールが可能であるという点が、その大きなメリットとして上げられます。全員加入型養老保険はよく知られているプランですが、それ以外でも、全額損金でかなり高い解約返戻率の生命保険があります。加入中の中退共にこれらを組み合わせて、いいとこどりのオリジナルプランができます。

 退職金の前払いという方法も考えてみましょう。単純に前払いをしてしまうと、個人にとっては所得税と社会保険料の負担につながり、企業にとっても社会保険料が負担増となります。そこでぜひお勧めしたいのが、確定拠出型年金のうちの、個人型401kです。中退共との併用も可能です。

年額で21.6万円と拠出額は多くありませんが、これは個人所得から全額控除されますので、所得税・社会保険料ともに個人負担がありません。(企業にとっても社会保険料の負担無し)年末調整・確定申告により、21.6万円にかかる所得税が最終的には還付されますので、仮に20%税率の方であれば、43200円が戻ります。年額5000円ほどの口座管理費がかかりますが、手取38200円÷21.6万円=17.7%という大変高率な金融商品となるのです。拠出額の所得控除は確定的に所得税還付につながりますので、ハイリターンの金融商品と同義であり、さらに運用益についても課税が繰延べられます。運用先として保険会社の元本確保型の商品においておけば、基本的に元本が減るリスクは生じません。60歳時に給付金を一時金で受取ると、退職所得控除も使えますので、中小企業の退職金プランとして大いに活用できます。

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生命保険で資産運用する場合のプラン

金利が限りなくゼロに近い状況で、なかなか資金運用も難しくなっています。
生命保険でも、なにか運用ができる方法がないだろうか、という時のプランが以下のようなものです。

資金運用というと、収益性・安全性・換金性といった観点から、銀行・証券の商品を中心に選択するケースが多いと思いますが、今日、確定利回りで、大きなリターンを見込めるものを見つけ出すのは至難ではないかと思われます。公定歩合が今後上がるような状況にならない限り、このような事態は変わらないでしょう

しかしながら、保険商品には、市中金利と即連動しないものがあり、なかなか面白いプランが可能になります。それはいわゆる貯蓄性の商品、一時払いや全期前納が可能な保険商品(養老保険、終身保険、逓増定期保険)といったものになりますが、現在のように予定金利がかくも低い状況では、なかなか魅力のある運用プランはあまりありません。ということで、ほとんどの保険会社が貯蓄性の高いプランは「売り止め」にしてしまいました。
現在運用としてもとしても魅力のある商品は、長期平準定期保険の短期払いです。
ある外資系で40歳男性のケースを見てみましょう。10年払い込みの長期定期保険の場合の解約返戻率は下記の通りです。2年目99.5%4年目100.4% 6年目101.7% 8年目103.3% 10年目105.3%15年目112.5% 20年目119.9% 後ろに行くほど、当然利回りは良くなりますが、短期ではあまり魅力を感じないかもしれません。しかしながら、現在の予定利率では保険で運用した場合の運用はせいぜいこの程度になってしまいます。
確かに10年平均で単利ベース0.5%弱というのは、決してハイリターンではありませんが、解約返戻金は1円まで確定であるということと、いつでも会社は任意にこの保険を解約することができるということ、運用益については解約時まで収益を計上する必要がないこと、500万円といった保険金額でのスタートであれば、社員の福利厚生制度として導入がしやすくまたそのための健康診断等は不要で、告知で可能なこと、などなど大変導入しやすいものとなっています。

 このようなことがおきるのは、金利についての考え方捉え方が、銀行と保険会社では異なるからです。あくまで保険会社の商品は保障として数理計算されていますので、単純な運用率だけで計算されないのが特徴です。なお保険会社によっては受け入れる額の制限もありますので、大口での資金運用は保険会社とプランが限られてくるものと思われます。

 この他、運用に価すると思われるのは、一時払い終身保険や一時払い養老保険
ですが、予定利率が1.65%前後では、なかなか確定で大きな利回りを出すのは
至難です。会社のいろいろな状況を勘案しながら、最適なプランの設定が求めら
れます。

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会社が掛捨てで入った生命保険を、社長の相続対策プランとして使う

相続の問題を抱えている場合、当然終身保険に加入しておくべきですが、できればこれを会社で準備してくれたらという経営者の方が多いようです。しかも保険料を資産計上ではなく、損金タイプの保険にしておいて、その保険を退職金として受取った後、終身保険に切り替えれば、税務上メリットがあるという考えの方も多いようです。

これはなかなか鋭い考え方です。保険を退職時に名義書換するということは、即ち保険の残存価値(解約返戻金)で退職金に充当するということになります。その際、最初から終身保険のような資産計上型の保険を渡す場合と、損金タイプで行く場合の違いは、以下のようになります。(退職金を2000万円とした場合で考えてみましょう。)

① 資産計上型「終身保険 保険金1億円」退職時保険料払込総額3000万円
  (全額資産計上)
  勇退時の解約返戻金2000万円       
      → 会社の損金経理処理 保険資産取崩し損1000万円   
                  退職金2000万円

② 半損計上型「定期保険 保険金1億円」退職時保険料払込総額3000万円
  (半分を資産計上) 
  勇退時の解約返戻金2000万円       
      → 会社の損金経理処理 保険資産取崩し益500万円
        (2000万円―1500万円)    退職金2000万円

① の場合全額資産で積んできましたので、最終的に資産計上額と解約返戻金の差額、1000万円が損失になり、更に退職金2000万円を経費計上しますので、トータル3000万円の負担になります。

② の場合はどうでしょうか。退職時まで会社はこの保険料の半分を経費計上していますので、保険料負担として1500万円、さらに退職金として2000万円を負担します。しかし資産計上額と解約返戻金の差額は収益となりますので、プラスが500万円。ということで差引き3000万円となり①と同じことになります。

 この例でお分かりのように、保険種類が資産計上額であろうと、損金計上額であろうと、最終的にはトータルでいっしょということになります。
ここでメリットを出す為には、終身より返戻率の高い「非喫煙健康体等のリスク細分型定期保険」を活用することが挙げられます。
退職時にこの定期保険を名義書換して、終身保険にするためには、保険会社に

よって多少違いがありますが、ベースに薄く終身保険を主契約にしてこの定期保険を上載せする方法を取れば、払済みという手法を使って、終身保険に切り替えることができます。(主契約が定期の場合はそのまま一時払い定期保険になります)予定利率が高いときの商品であれば、最初から終身保険で設定するよりも、このような方法で払済みにした方が、結果的に保険金額が多くなり、大変有利です。

 この他、資産計上型の終身保険のうち ③変額終身保険 ④低解約型利率変動終身保険を使っても、結果的には損金部分の多い、面白いプランが出来ます。

③ 資産計上型「変額終身保険 保険金1億円」
  退職時保険料払込総額3000万円(全額資産計上)
   勇退時の解約返戻金1500万円       
      → 会社の損金経理処理 保険資産取崩し損1500万円   
                  退職金1500万円

④ 資産計上型「低解約返戻利率変動型保険 保険金1億円」
  退職時保険料払込総額3000万円(全額資産計上) 
   勇退時の解約返戻金1500万円       
      → 会社の損金経理処理 保険資産取崩し損1500万円   
                  退職金1500万円

いずれの場合でも解約返戻金は、通常よりかなり低く押さえられてしまいますので、個人の退職所得にした場合の所得税の負担は相当圧縮することが可能です。
会社は資産にあげた保険を、最終的には保険解約損として計上していますので、結果としては損金算入の保険(掛捨て保険)と同じような税務メリットが得られます。

 このプランのメリットは、会社で保険料負担をし(しかも損金で落としながら終身保険を設定でき)、勇退時に大変低い税負担(退職所得税は2分の1課税)で社長の相続対策の為の保険が出来るということです。
 あとは、どこの保険会社のどのプランを使うかという、商品化戦略が要になります。

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役員保険の生命保険料をできるだけ有利に払う方法

会社で役員全員に、死亡保障と退職金準備の為、保険料を月払い払っているような場合、月払いより年払いの方が当然保険料を安くすることが出来ます。

わずか1、2%の違いでも、現在は銀行預金の金利が0.00といった単位ですから、けっこう保険料の年払いは、メリットがあります。ここではそれ以外に、保険料をできるだけ押さえる特別な方法をご紹介します。

役員の退職金プランとして、長期定期保険等を利用されるのは、非常にメリットがあります。特に役員の年齢が若い場合(50歳未満)や、タバコを吸わない方であると、解約時の返戻率が大変高くなり、死亡保障と退職金準備の両方のバランスがよくなります。ここで考えたいのは、50歳以上の方の保険プランです。残された時間的があまりない場合、つまり勇退まで5年くらいしかないといった場合、これを長期定期保険で設定しても、効果が発揮できません。このような場合は、逓増定期保険の全損型、半損型を退職年次にあわせて、解約返戻率がピークになるよう設計する必要があります。各保険会社でシミュレーションをする場合でも、いろいろなパターンがあり、最高のパフォーマンスを見つけるにはおそらく100通り以上もの商品比較が必要になると思われます。

 このように、役員保険の保険料が最も安くまた、返戻率が最も高い、最適な保険商品を見つけ出すのは、けっこう時間と労力が必要になります。その際最もネックになるのは、そのような最適なプランを誰が見つけ出すことができるのかということです。各保険会社の営業マンに出させるということになると、10社以上の保険会社にオーダーすることになりますし、それを一同に集めて比較検討するということになってしまいます。それこそ、会社の役員や人事担当者がそもそも、そんな作業をやりこなすことができるかどうか、ということが問題になることでしょう。できれば最適なプランを選ぶことのできる、総合的な保険乗合代理店に依頼するのが最も早道です。

ともあれ、即効性のある方法として、現在挿入している役員保険の保険料を単純に安くする手段をお教えしましょう。 
それは、集金事務費3%と団体保険料率を活用することです。契約者または被保険者の名寄せ後の人数が10名以上であれば、集金事務費として保険会社から保険料総額の3%が事務手数料として戻されます。また、その数が20人以上であれば、「団体料率A」となって保険料そのもののディスカウントがなされます。(ただし、保険会社によっては団体料率が安くない場合もありますので、事前にチェックして下さい)つまり役員だけで保険を導入しているわけですので、社員(合計で20名以上になるように)にも、最低でもいいですから、例えば保険金額300万円の10年更新型定期保険をかけるのです。この場合の保険料は大変低額でできると思います。その結果、被保険者数が20人以上になりますので、全体の契約が団体料率適用になります。と同時に保険料の3%が事務手数料として戻されるので、効果絶大です。

できれば社員の保険も、養老保険や長期定期保険で貯蓄性の高いものにすれば、会社全体で、生命保険活用型の退職金の引当プランとなります。社員対象に法人で保険をかけない場合、その役員保険を取り扱っている保険会社の医療保険やガン保険を、社員さんに個人契約で加入してもらい、契約件数を20件にする手があります。(強制してはまずいですが)

 この方法は、役員保険の保険料が相当な額になっている企業にとって、保険料の引下げ効果が絶大です。当然、被保険者が20名以上という制約がありますので、事業規模の小さい会社には不向きです。

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生命保険料が払えなくなった時の賢い選択

会社の経営状況次第では、保険料を払い続けるのが厳しい状況も起こりえます。
このような場合の選択肢としてはどんな方法があるか、考えてみましょう。

ずっと続けるつもりで加入した保険でも、安定成長、低成長下では、保険の寿命もおのずと短くなってしまっているものと思われます。そんな中、今後保険を解約するか、減額するか、厳しい選択を迫られるケースも出てきます

このような場合取り得る手段としてはいくつかあるものの、保険としての加入目的によって存続させるのか、解約してしまうのかが決まってきます。例えば、役員全員加入している保険であれば、最もリスクの高い経営トップの保険はそのままにしておいて、他の役員の保険を「解約」「減額」するという選択が最も理に叶うことになりましょう。それどころではなく、すぐにでも出血を止めないと、会社が成り立たないという場合、これは緊急事態ですから、むしろ保険の解約益や資金が会社を助けることになりましょう。

 通常の状況で、保険料をストップするには、「解約」または「払済み」の方法しかありません。ただその場合、解約して保険会社から返戻金が会社に入った場合、解約益が出ることがプラスの場合と、そうでない場合が出てきます。(払済みの場合でも、保険種類によっては益出しが必要となります)これを避ける方法として、つぎの方法が考えられます。

① 契約者貸付けを受け、保険料に充当する(保険会社によっては自動的に保険料に解約返戻金を充当してくれるサービスがあります)
これを使うと、解約返戻率が高くなるまで、ずっと保険料を保険会社から借り入れて払いつづけることが可能です。最終的に、解約返戻金からその間の利息を払って精算することになりますが、当然返戻率が高まっていますので、むしろ有利に解約返戻金を受取ることが可能になる場合も多いようです。なお、契約者借入の借入利息は保険加入時の予定利率プラスアルファーという利率設定になります。

② 保険金額の一部を解約(=減額)し、他のより有利なものに置き換える 

これらの方法で、保険を維持することが可能になります。
特に②の場合、旧来のパフォーマンスの悪い保険から、新開発のずっと返戻率が良く保障内容も良い保険へシフトすることが可能です。その際の保険料負担がなくなり、会社としては苦しい台所事情をしばし休ませてくれるものになります。といって、決して保険効果が無くなったわけではありませんので、万一の時の備えは出来たままです。

このように、保険というのは加入して何にも手を打たずに、最後までそのとおりに推移するというより、時と場合により形を変えたり、しばし中断したりと、お客様の状況でいかようにも姿を変えられる機能があるのです。要は、そんなイレギュラーな時に、どう形を変えられるか、最初のプランの段階で柔軟なものにしておくことが、何にもまして重要なことかと思います。また、柔軟な形に変えられない場合でも、保険本来の様々な機能を駆使して、新しいものに置き換えていく知恵も出す必要があります。保険料が払えないので解約しかない、と思い込んではいけません。状況によっていろいろな選択肢がありますので、どの選択が自社にとってメリットが多いか、やはりシミュレーションは欠かせません。

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勇退したくても、退職金の原資がない場合の生命保険プラン

65歳を過ぎて、そろそろ引退して長男に代表権を譲ろうというときに、自分の退職金のことなど考えたこともなく、全くその資金準備が出来ていないというようなケースがあります。退職金の優遇税制の恩典も受けずに退職するのはもったいないので、何とか退職金を受取りたいと考えている方に使えるのが、この保険プランです。

永年会社を経営されてこられたにもかかわらず、退職金の1000万円も取れずに勇退せざるを得ない例もあります。今まで利益も出して来て、多額の税金を納めてきたにもかかわらず、まったくご自身の退職金が出ないというのは、一体どうしてこのようなことが起きてしまったのでしょうか。それはやはり長期的な財務リスクマネージメントが不十分だったということかと思います。とはいえ今さら税金を返してくれといっても、それは不可能ですので、上手い手を考えてみましょう。現在備えがゼロのものを、すぐに用意するというのは、まるで無から有を生じさせるマジックのようなものですから、かなり難易度が高いです。多くの企業がこのような場合、銀行から退職金を借りて払う、未払い金に計上して年金払いするといった方法を検討するのではないかと思います。

ここでご提案したいのは、一旦帳簿上退職金を払った形にし、その資金を会社が借入れるという手法です。その手法は以下のとおりです。

① 通常の退職金支払いと同じように、社長に退職金を払う(役員退職金規程に
  則り退職金の額を確定)

② 社長はその退職金から退職所得税を税務署に払う(基礎控除があり、かつ
  2分の1課税である為、その税金は極めて安く有利である)

③ 残りの資金を社長から会社へ貸付ける(実際に社外に出るのは所得税部分の
  みである)

④ 会社契約で10年払込の変額終身保険に加入する(社長は勇退をし、
  代表権をはずれ平の取締役となる)

⑤ (元)社長死亡時には、確実に会社に保険金が入り、この資金の中から
  死亡退職金と借入金返済を行う

⑥ 借入の期間中、会社に認定金利(4.5%相当)を支払う必要があるが、
  これは会社から役員報酬を引続き受取り、その中から支払う。

 この手法の大きなメリットは、現在は退職金の資金がなくても、時間を掛けて(保険料で)積立ていき最終的に精算が可能であるという点です。さらに変額終身保険を活用することで、保険料総額が通常の終身保険よりかなり押さえられます。これは変額終身保険の予定利率が通常の定額終身保険よりかなり高い(現在3.5%)ということもあり、この落差がプランのメリットをさらに大きくしています。

最終的にこの返済金は死亡時に精算されることから、社長ご自身が手にすることは出来ないのが難点ですが、そのことをわきまえた上で、相続対策で使うとすれば、それなりに面白い手法といえましょう。なお受取った借入金返済額は、収益ではないので所得税は掛かりませんが、相続財産として相続税対象になります。

また今後の変額保険の運用ファンドの成績次第では、保険金のアップもありえるため、インフレになった場合にはもっと大きな効果が期待できます。

 退職所得の非課税枠や2分の1課税といった恩典と、変額終身保険の保険としての、レバレッジ(てこ)の効果を最大限活用でき、応用範囲の広いプランです。

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会社の社長に対する借入金(仮払金)を生命保険で精算する手法

会社の経営者で、永年会社の売上向上のために様々な個人の資金を使ってきた社長というのは結構多いようです。経理上処理できないものも多く、その場合、やむを得ず毎期決算では、会社から社長個人への貸付という方法を取らざるを得ないようです。その額が積もり積もって、数千万円になってしまったケースもあります。

会社もようやく軌道に乗り、数年後に株式の公開をしようというような場合、当然そのためにはこの貸付金を精算する必要が出てきます。このような時の精算方法が、保険による債務移転の手法です。

ここで問題になるのは、会社から借入れをしているということに加え、返済の為の現金がすぐに捻出できないということです。そこで考えられるのが、社長の借金の肩代わりということになります。簡単に言えば、社長の債務を誰かが引き受けてくれれば、問題は解決できるということです。手っ取り早く、個人取引をしている銀行から個人で融資を受けて、会社に返せばいいということになります。

 しかし実際には、個人へは住宅ローン以外では、数千万円という単位での貸付はなかなか得られないというのが、ネックです。個人資産(住宅)があっても、担保価値そのものが低く、十分な融資額に結びつき難いのが現状です。そこで、銀行の融資以外の方法があるかということになりますが、保険の仕組みで一部問題を解決できるプログラムがあり、以下のようなステップをとります。

① 社長が金融機関(クレジット会社の方が可能性が高い)から2000万円の個人融資(法人を連帯保証人とします)を受け、会社に返済します。

② 会社契約で社長を被保険者とした「終身保険」または「養老保険」に加入します。(保険料は全期前納とします)

③ この間、①の保険金の権利に関し金融機関が優先して受取るという「質権」を設定します。

④ 金融機関への月々の返済をするため、会社から受取る役員報酬を増額します。(増加分の役員報酬は会社の経費、所得税は社長の個人負担)

⑤ 以上により、会社の社長に対する貸付金(社長の借入金)はなくなり、万一の時には、保険金が金融機関に入り、社長の金融機関に対する債務も全くゼロになります。

 確かにこの方法によって、会社と社長間の取引が、金融機関と社長間の取引になり、肩代わりされたということがいえましょう。その際のメリットは、①債権債務の解消により、公開準備が整う ②会社決算上は資産であっても社長に対する債権は、換金性のない不良債権という評価を銀行から受けてしまい、会社の銀行融資申込み時の障害になるといった、阻害要件がなくなる ③退職時に精算するしかなかったものが、金融機関への月々の返済という風に、精算に時間をかけてすることが可能(かつ死亡時には生命保険で一括精算できリスクが逓減)逆に、デメリットとしては、社長の金利負担が結構重い(=会社負担大)ということになります。

このようなスキームで、社長が個人的に会社から借りているお金を金融機関(クレジット会社)に肩代わりさせることは可能です。その肩代りの為の担保を保険の形にするというやり方は、確かに一つの智恵ではあるのですが、その返済にあたり個々人の所得を経由する時の所得税の負担がネックといいますか、もったいないので、株式の公開などの特別な事情がないのであれば、社長の勇退退職金や死亡退職金と相殺するような方法がより効果的ではないかと思います。その場合の保険選択は以下の通りです。

勇退退職時精算 ①法人契約で、社長に全損逓増定期保険を設定 ②勇退時に借入額相当以上の解約返戻金が出るようにする ③保険の解約返戻金を原資として、退職金支給時に借入金と相殺をする (勇退退職金は非課税枠が多い為、かなり所得税が少なくて済む)

 死亡退職時精算 ①変額終身保険を社長に設定(金額は借入額相当) ②死亡退職時に借入金と相殺するこの方法であれば、予定利率3.5%の商品を選択することで、保険料総額が死亡保険金の半分くらいで、死亡保障を取ることができる可能性が高く(年齢によってパフォーマンスはまちまち)、より資金効果が高い。

いずれのプランを選択しても、認定利息(税務計算上の利息)4.5%相当の社長の負担がでてきます。この分については役員報酬を増額して対応するしかないでしょう。

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法人生命保険を使うことによる個人のメリット

法人税を圧縮する手法は、損金型の保険を導入することで実現できます。ではなにか個人にもメリットがあるような方法というのはないものでしょうか。思いつくのはせいぜい、生命保険の所得控除くらいですが、年間最大5万円(年金を入れても10万円)の所得控除など、節税というのがおこがましいような気がします。(まあ無いよりはましですが、税金で最大でも5万円をセーブするくらいのことです。)

保険で所得税を圧縮する、これは難問です。日本の税制は法人と個人の体系が全く異なっており、それらの接点というのはほとんどありません。ありうるのは、法人個人間の取引についての、取り決めといったものが中心になると思います。つまり、両者間の売買、貸借、贈与といったと事柄について、どのような所得を生じせしめるかということが、そのポイントです。法人で何か手を打ったものが、個人の所得を減じることになる方法はということかという観点から、いくつかヒントを挙げて見たいと思います。
  
① 5年養老保険の活用
 通常の福利厚生プラン(半損型)の契約形態は、契約者=法人、被保険者=役員従業員、受取人=満期・解約時=法人 死亡時=被保険者の法定相続人 という内容になります。

ところがこの保険はいわゆる全員加入という要件があって、導入が難しい面があります。そこでこの保険を、オーナー社長の保険として、契約者=法人、被保険者=オーナー社長、受取人=満期・解約時=オーナー社長 死亡時=会社 という契約形態にした場合、5年ごとに社長に経費で賞与を払うことと同じ効果が出せます。

 この場合、保険料の半分は定期保険料ということで販売費および一般管理費になり、残る半分は社長に対する役員報酬(社長は確定申告で所得として申告)ということになります。

つまり全額経費で落とすことが可能です。問題は途中で解約したり、満期になった時の対応です。これは直接保険会社からオーナー社長に振り込まれますので、会社は一切その後の処理はありません。

では、満期金をもらった社長の税金は一体どうなるのか。これは厳密には一時所得ということになると思われます。しかし、養老保険の場合ほとんど差益部分はなく、税金が発生することはほとんどないでしょう。

このプランのメリットは、満期金の半分は法人が経費で落としたものを個人の所得に移転した形になるということです。(実際の導入には所轄税務署の確認が必要です)ただし、この保険の取扱いのできる保険会社は数少ないのが難点です。

② 変額終身保険の活用
変額終身保険に法人で加入し、社長勇退時に保険契約そのものを退職金の一部として渡すというケースを考えてみましょう。この場合退職金の計算のベースになるのは、あくまでその時点での解約返戻金ということになります。例えば50歳の社長が60歳で勇退した際の、1億円の変額終身保険の保険料累計5500万円、解約返戻金の額5000万円という場合、会社は退職金5000万円 保険解約差損500万円の経理処理をし、社長は5000万円の退職所得(税務上基礎控除があって更に2分の1課税と大変優遇されている)でほとんど税金は負担せずに、終身の将来価値最低1億円の保険を入手することが可能です。運用が悪いほど社長個人にとっては有利になるという不思議なプランです。

③ 5年低解約逓増定期保険
逓増定期保険の解約返戻金を当初の5年間かなり押さえたプランが、いくつかの保険会社から出ています。この保険は当初5年間返戻率を押さえることで、安定して信金運用ができるメリットを、6年目以降の返戻金に上乗せしてくれますので、5年後の返戻率は40%でありながら、6年目には90%戻るといったことを実現できます。これを使って税務メリットを生み出すことが可能です。つまり5年後にこの保険を社長が会社から買い取ります。そのときの評価は解約返戻金ですから、例えば年間保険料が1000万円で5回投入した段階で買い取ると、1000万円×5回×解約返戻率40%=2000万円が買取価格になります。これを月払いに変更した上で、5年1ヶ月の状況で解約すると、解約返戻金は5000万円×90%=4500万円となります。つまり2000万円で購入した保険が1ヶ月で2倍以上になります。この場合課税はどうなるのか。会社は1/2損金で落としていますので、社長から購入した段階で特別損失を計上します。一方、社長は4500万円―2000万円―50万円(一時所得控除)の半分、1225万円が所得(総合課税)。半分税金で持っていかれても3275万円手元に残ります。

④低解約返戻金型(解約払戻金抑制型)終身保険
 5年払込みで終身保険に加入した場合、保険料払込み期間中は解約返戻金を7割に押さえた終身保険です。5年経過時点の解約返戻金は70%くらいですが、ここで社長にこの保険を譲渡し、その後すぐに解約すると解約返戻率は100%を越えます。つまりこの差3割部分が、会社の保険解約損となり、社長にとってはプラス部分です。このスキームを5年後との役員賞与として利用することもできます。

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